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どれくらいの時間が経ったのでしょうか?
いつ頃、どのように救急処置室から集中治療室へ運ばれたのかを覚えておりません。
気がついたら広いフロアを個別にカーテンで仕切られたICU(集中治療室)へ移されていました
雰囲気で感じたことですが患者さんが20人位いるような集中治療室のフロアでした。

知らない間に救急処置室から集中治療室へ



この集中治療室での部屋の明かりは決して強い明かりではなく
カーテンを通しての明かりなので
ちょうど間接照明のような優しい明かりがホッとさせます



当然、時計もないので何時だかわかりません
まぁ、今の私には何時だろうと関係ありませんが・・・
動く右手で頭を触ってみても包帯が巻かれていないようなので
手術からは逃れられたようで少しホッとする。

今から振り返って思い出してみますと
救急処置室で先生方達が何かを言い合っていたのは
薬で血を止めるか、カテーテルか
それとも切開か・・・
を決めようとしていた時の会話だったようです


さて、はじめて経験する集中治療室(ICU)ですが
ドラマで見るように静かではなく
多くの患者さんを管理しているため
意外と騒々しくてガヤガヤと様々な音や声が聞こえてきます。



この集中治療室へ移される前後は一番気分が悪くて吐きそうな時だったのです
一人の看護婦さんが「吐きたくなったら我慢せずに吐いたほうが楽よ」と
嘔吐用に飯盒の蓋のような形をしたガーグルベースなるものを置いていってくれました

これでいつでも吐くことができるという安心感が私を救う。
そのガーグルベースをじっと見ていてなぜだか昔のアニメを思い出します

タッチの上杉達也「敬遠は一度覚えるとクセになりそうで」という台詞だ。


私曰く、「嘔吐は一度吐いたらクセになりそうで」(笑)
絶対に吐かないぞと心に誓う。

看護婦さーん!点滴が切れると空気が入るんじゃないの?


吐き気が少しおさまった頃
左手の甲に刺した点滴の透明なチューブをたどって見ていくと
点滴ボール上部に引っ掛けられた薬剤がもう終わりそうなことに気がつく
この液体が体に入って終わっちゃったら空気が入るんじゃ・・・と怯える

ちょうどその時、看護婦さんが巡回に来てくれる
「〇〇さーん、大丈夫ですかぁ?」

「点滴が終わって空気が入りそうなんだけどぉ」と言うと

「大丈夫ですよ。点滴は終わっても空気が入ることはありませんよ」
と笑顔で答えてもらい、すこし胸をなでおろす

血圧を計りながらペンライトの光を目に当てて瞳孔反応を確認しています
ここでも看護婦さんが何度も同じようなことを繰り返し聞いてくる

「お名前を言って下さーい」
「生年月日はいつですか?」
「私は、何をしている人かわかりますかー?」
優しい尋問?の時間です。

しかし、この最後の質問に答えるには少しの時間がかかった
だって【看護婦さん】と答えるべきなのか【看護師さん】と答えるべきなのか
悩んでしまったのです
もしかして、この一言で気分を害し、これからの病院生活で私への対応が
変わってくるかも知れないのですから・・・


えーっと、男の人が看護師で、女の人が看護婦さんだったっけ
いやいや総称で看護師だとも聞いたことがあるぞ
まてよ婦長さんとも言うよな。最近では師長さんって言うのかな?
「う・う~ん」と返事に困っていると

その看護婦さんは私の思惑とは別に少し寂しそうな顔で
(まだ脳出血の症状が消えていないのね)と判断して帰っていかれたようです。

今度、看護婦さんと呼ぶのが良いのか、それとも看護師さんと呼ぶのが良いのか
聞いてみることにしよう。

二人の看護婦さんが私の病状に同情を・・・



やがて一通り優しい尋問や血圧などを計り終え
カーテンをめくって通路にで出ようとしていた看護婦さんに
もう一人別の看護婦さんが声をかけます。

「ヒソヒソ・・・・」

そこの看護婦さん二人~!少し離れたところでひそひそ話はしないでー!

「この患者さん、もう手遅れなんだって」
「かわいそうに まだ若いのにね」・・

なんて会話をしているように妄想してしまうっす
あぁ、マイナス思考がぁ


               つづく