リハビリ室

突然、私の個室に現れた作業療法士さん
笑顔で「さぁ、リハビリにいきますよ」
えっ、もう始めるの?
いやまだ、頭がフラフラしてるんですけどぉ

脳出血を発症してもすぐにリハビリ開始が大事らしい


以前では、脳出血を発症した患者さんは出血が止まっても
安静にすることが大事と言われていたらしい
しかし、現在では脳卒中発症からすぐにリハビリを開始することが正しいとされているらしい
(ある意味、昔の人のことを考えると少し可哀想だな)


作業療法士さんが言うには
長期間ベッドの上で安静にしていることで様々な心身の機能低下を起こすので
生命の危機が少なくなり、意識も鮮明になればリハビリを開始するらしいのです
それにリハビリは早く始めるほど高い効果が得られるそうです


それに脳出血の影響で脳に血液が滞った事により脳の一部が死んでしまいます
一度死んだ部位は二度と復活しない・・・らしいです
(なんと残酷な・・・)

しかし、死滅した脳神経細胞が担っていた機能を
新たな脳神経細胞が引き継ぐことができると言うのです

じゃあ、これからリハビリを開始するということは
「鉄は熱いうちに打て」ってことですね?
いや「時は金なり」ってことでしょうか?
どちらも違ってるようで違ってはないような・・・


でも、こんな左半身が動かない状態がなんとかなるのだろうか?
すると作業療法士さん
「大丈夫ですよ 動くようになりますって!
今は出血した脳が以前の身体の使い方を
一時的に忘れちゃっただけなんですから」

ウ~ム、よくわからんが看護婦さんの言葉より妙に説得力があるぞ

そうか、それならもう一度、脳に教えてやれば良いんだな

なんとなく一筋の光が見えたような気がする
もしここでリハビリを開始して少しでも治るのなら始めよう


レッツビギン!とにかくリハビリを始めよう




その作業療法士さんが私を
違うフロアにあるリハビリ室まで車椅子を押して運んでくれる

エレベーターで別の見舞い客と一緒になる
集中治療室から個室まで運ばれた時のようにストレッチャーでの仰向け状態ではないので
まだいいが、やっぱり恥ずかしい
向けられた視線が同情されているような気が・・・
3階でエレベータを降り
2つの角を曲がりリハビリ室へ到着する
ガラス越しに平行棒やマットが数台並んでいるのが見える

中へ入ると7人くらいの患者さんがリハビリをされていました
ほとんどの方が私より年配の方々でしたが
その中の一人、30代女性が頑張っていらっしゃいました
その彼女は私とは違い車椅子から立ち上がり手すりのついた階段を登っている最中でした
一生懸命生きている
生きようとしているオーラが

負けないぞと勇気をもらう

私の最初のリハビリと言うと
最初は理学療法士がマットの上から身体の筋を伸ばしてくれる
ベッドでずっと横になっていたままでカチカチになっていた身体です
身体のどこを伸ばしてくれても
う~ん気持ちいいです
その後作業療法士さんのリハビリが始まります

でも大丈夫なのかな?
また頭の中で出血しないのかな?
と不安の中でのリハビリとなりました

時間にしてどれくらいでしょうか
理学療法士さんと作業療法士さんとのリハビリ時間、合計40分くらいでしょうか

そのリハビリもようやく終わり、
再び個室まで運んで帰ってもらう

個室に近づくと部屋の中から賑やかな声が聞こえてくる
笑い声も混じっているけど
・・・誰?誰がいるの?